写真:森本美絵 ©Mie Morimoto

2007年10月、青森県弘前市の吉井酒造煉瓦倉庫前の緑地公園には、A to Z展の収益金により奈良美智の立体作品である「A to Z Memorial Dog」が設置されました。年を越して今、雪の中で佇むMemorial Dogを見ていると、あの熱い夏が夢ではなかったことを手のひらに実感できます。
A to Z展の収益金は他にも、国連WFP協会、BAN ROM SAI JAPAN、日本ユニセフ協会に寄付されました。(山田)

■そして今は…。

対談してから1年7ヶ月が過ぎました。そんなにもフトコロで暖めていたこの対談、「A to Z」開催中にリアルタイムで出したかったのですが、スイッチさんの話を読むと、今でもリアルタイムな臨場感があって、熱くなります。弘前での「A to Z」展は幕を閉じたけれど、奈良美智+grafの旅はその後もどんどん続いて、世界のあちこちに小屋がどんどん建っています。だから「A to Z」を語ることは決して思い出話では終わらないと思うのです。さて、1年7ヶ月の間に、2人とも子どもはすくすく成長しました。どんな出来事があり、今はどんなことを考えているのか、メールインタビューです。

  1. 児島やよい

    どうですか、最近の師匠は? 4月から保育園に入園とか。RQは乳児クラスから幼児クラスに進級するので「おにいちゃんになるの!」と張り切っています。ひらがなとカタカナは読めるようになったので、「これなんて書いてあるの?」と訊かれて適当にはしょったりすることができなくなりました。「なに?なんで?どうして?」攻勢は相変わらず、というか、親が困った顔をするのがおもしろくて言ってるだけちゃうか、と思うときもあります…。

  2. 山田スイッチ

    我が家も「なんで?」攻撃は激しくなるばかりです。(笑)RQくんぐらいになったら、少しは「なんで?」も落ち着くのかと思っていたのですが……。まだまだこれからなのですね……! だけども、子供は「なんで?」と思った時に、脳が成長するのだと人生の先輩に聞いたので、我が家では5「なんで?」に対して、4回は答えていこうかと思っています。(笑)

  3. 児島やよい

    子どもが成長するにつれて、子育て観は変わってきましたか? 私は「男の子って単純で、愛すべきバカだなー」とつくづく思います。前に西原理恵子+母さんズの『ああ息子』は必読!と人に言われたんだけど、ほんとにそう。息子に「何でわざわざそんなアホなことすんの!?」と思うのは特別なことじゃないんですねー。そして「こうあってほしい」という理想はいろいろあったとしても、最終的に「元気に育ってくれればそれでいい。」と達観する(諦める)しかない、というの、わかる気がする。そうハラを括ってないと息子は育てられないだろうと。でも、無邪気でバカなだけにかわいいんですよね。男の人ってこうやって育ってきたんだ、ってわかった(ような気がする)のが新鮮です。

  4. 山田スイッチ

    『ああ息子』、必読ですね……!アホであることに対しての、「なんで?」を諦めるというのは、なかなか、悟りの域に達していますね……!私も、あれから1年7ヶ月。育児が辛くてブッダの本を読み漁り、仏教に目覚めそうにもなりましたが。その中で一番心に残ったのが、「諦観の念」でした。「人生は苦しみの連続である。それを諦め、受けれた先に救いがある」(バイ  ブッダ)この格言を踏まえて、「息子のやることはアホと「なんで?」の連続である。それを諦め、受け入れた先に救いがある。」というのが、今の心境です。育児が辛くてついつい悟りが開けちゃう。これは、ある意味お得なのかもしれません。 師匠は本当にバカだけど、元気に育ってくれたら「充分」っていう気持ちになりました。

2008年3月 <了>
写真=森本美絵
デザイン=中村アスカ(Luna-lab)
構成=児島やよい

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