写真:森本美絵 ©Mie Morimoto

  1. 児島やよい

    せっかくの撮影でしたが、ふたりとも寝てましたね。このあいだも、子ども同士がようやく対面できるかなと思ったら、やっぱり昼寝中だったし(笑)。子どもって、予測のつかない時間に寝ちゃったり、そうかと思うとちっとも寝なかったりしますね。

  2. 八谷和彦

    うちの子、寝るのがすごく遅いんですよ。最近、昼寝の時間が短くなってきて、夜寝るかなと思ったら、全然寝なくてね。僕が帰ってくる11時ぐらいまで起きていて、寝ててもムクって起きて、「おとうしゃんだ、おとうしゃん、おかえり」とかって遊んじゃう。すると目がだんだん覚めて、さらに寝なくなってしまって…。

  3. 児島やよい

    うちも今、寝るのが夜中になってきていて、まずいなと。親の生活時間にどうしても影響されちゃうんですよね。八谷さんのお子さんって、今、おいくつでしたっけ?

  4. 八谷和彦

    9月18日生まれだから2歳4ヶ月ですね。同じぐらいじゃなかったでした?

  5. 児島やよい

    今、2歳8ヶ月。同じ学年ですね。保育園には入れずに、幼稚園からですか?

  6. 八谷和彦

    会社の近くに幼稚園があって、週数回お試しで預かってくれるコースがあるので、4月からちょっと行ってみようかと。ある程度行かないと、急には慣れないかもしれないから。近いと、「熱出しました」っていう時、引き取りやすいしね。よく言いますよね、誰かが風邪をひくと、わーってみんなに蔓延するとか。

  7. 児島やよい

    そう、すぐ菌をもらっちゃう。うちも、1年目はほんとうに休みばっかりで、30日ぐらいは休んだんじゃないかな。

  8. 八谷和彦

    熱が出るとすぐ連絡がきて、迎えに行かなきゃいけないルールになってるんですよね。

  9. 児島やよい

    そう、38.5℃になったら即お迎え。だからもう、携帯の着信見て「あ、保育園からだ」と思うとガックリ。

  10. 八谷和彦

    今日の仕事終了、みたいな。

  11. 児島やよい

    その場で潔くあきらめるしかない。男の子のほうが弱いって聞くけど、それもあるかもしれないです。

  12. 八谷和彦

    女の子のほうが丈夫にできてますね。生物学的にきっと。

  13. 児島やよい

    やっぱり、子どもを産むという大事な機能があるからかな。

  14. 八谷和彦

    男は結構、代わりがいくらでもいるみたいな(笑)。そういうことって、子どもが生まれる前は考えなかったし、他にも想像していなかったこと、いっぱいありますよ。

  15. 児島やよい

    私もそうです。先日、卵子の数は女性が生まれた時に決まっていると産婦人科のドクターに聞いて、初めて、ああそうかと。つまり人間は、持って生まれた卵子を使っていくわけで、その間に妊娠、出産、授乳の期間があると、その間は排卵しないので、先送りされるんですよ。

  16. 八谷和彦

    だから、たくさん子どもを産んだほうが……

  17. 児島やよい

    閉経が遅くなるわけなんです。

■子ども=人間ができ上がっていくプロセス

  1. 児島やよい

    探究心旺盛な八谷さんは、出産も子育ても、奥さんと一緒に勉強したり、積極的に参加されてそうですね。

  2. 八谷和彦

    やっぱり子どもを見てると、人間ができ上がっていく過程がすごく面白いんですよ。今みんな、脳のことばかりを話題にするけど、実は脳じゃないんじゃないのかな、とか思ったり。

  3. 児島やよい

    それはどういう意味?

  4. 八谷和彦

    子どもは最初に、まず身体を動かして、触ったものをつかんでみたり、何かを食べたりしながら、触覚を通じて世界をつくっていきますよね。立って歩けるようになるまでのプロセスも、立った後の安定性も、結局は小脳や脳幹の制御で支えているんじゃないかと思うんです。みんなが「脳を鍛えなきゃ」と言う脳の部分は、たぶん使われている脳の1パーセントぐらいで、むしろ子どもは、言葉よりも先にダンスや歌を身体的に覚えるんです。

  5. 児島やよい

    たしかに、小さい子はよく踊って歌いますね。

  6. 八谷和彦

    身体を動かすことが一番最初にあって、それに連動して言語が入っていく気がする。たまたま僕も今、カポエイラをやっているから、ポルトガル語の歌を歌うんですが、意味がわからなくても、耳から入ってきたものをそのまま歌っているうちに、だんだん意味がわかってくる。ようするに、大脳の論理的な部分だけ鍛えててもダメなんじゃあ?とか。川島隆太教授が研究している、脳の血流量を見る光トポグラフィという機械を見ると、たしかに知的活動時には前頭葉周辺が活性化されているんですけど、人間の活動って、そういうものだけじゃなくて、体を動かしたり、作品を見て感動したりするときに使う脳の部分の活動も大きいんじゃないかって思う。

  7. 児島やよい

    赤ちゃんの脳の発達の研究が、今すごく進んでいるみたいですよね。赤ちゃんは、今まで思われてたよりもずっと能力があるという話で。

  8. 八谷和彦

    しゃべれないから表現できないだけで、意志はあるんですよね。たとえば、ミルクを「もっと」と言う場合はこのジェスチャー、みたいにベビーサインを教えるともっと飲みたいって意思表示をするんです。サインで伝える能力はもっている。「おいしい」とか「ちょうだい」とか、手話に近いものなんですけど、できるんです。

  9. 児島やよい

    本も出てますよね。ベビーサインを使うと随分楽になるらしいですね。

  10. 八谷和彦

    自分たちが外国に行って、うまく気持ちが伝わらなくてイライラするのと同じで、指をさすというコードすらもってない子どもに、ちょっと教えてあげると、ちゃんとわかってるんだということがわかるんですよ。

このページのトップへ戻る

写真:児島やよい
展覧会風景
Rerated Links

アートママ対談 エクストラ